それはまだ「シックハウス」という言葉も一般的でなかった1999年のころ。 あるお客様がわたしどもを訪ねてこられました。新築したばかりの家にいると目がチカチカする。 喉が痛んで頭もふらつく。こんな症状が起こらない家を建てて欲しい。
いろんなハウスメーカーをまわり、納得いく解答が得られなかった末のご訪問でした。 かねてから、コスト優先・効率優先・画一的で、まるで使い捨てられるように生産・消費されていく日本の住宅事情に疑問を抱いていたわたしどもは、 この出会いの先に行くべき通がひらけているのを感じたのです。 化学物質がなかった昔に倣い、自然生まれの建材だけを用いて、人の身体に本当にやさしい住宅を建てること。
そうして素材を吟味し、工法を工夫し、試行錯誤を繰り返しながらご依頼の家が完成しました。お 客様は「住み始めたその日から症状が出なくなった」と喜んでくださいました。 後に『無添加住宅』と名付けることになる、わたしどもの最初の一歩でした。

